当然ながら、アレクサンドルを唖然とさせる場面ばかりで、観ているほうはまことにおかしい。
その上、短絡した夫婦の会話が、アレクサンドルの妻マリーの誤解をつのらせる。
マリーは夫を引きとめるため、自宅にゲイたちを招きパーティを開いた。
混乱の中でアレクサンドルは、エヴァが目当てなのだと口走って、マリーから平手打ちをくったあげく、妊娠するのが嫌でピルをのんでいたと聞かされる。
翌日アレクサンドルは辞職し、妻と別れ、大事な話があると言うエヴァに「私の人生をかき回すな」と言い放って去る。
エヴァは父親にレイプされた過去をもっていた。
だからアレクサソドルが男の傲慢さや一方的な言動を見せると怒りが抑えられない。
どうやって収束をつけるのかと思いきや、ラストが傑作だ。
エヴァが抱く赤ん坊の洗礼式。
アドリアンが「パパだよ」などと赤ん坊に言う。
若い男と大きなおなかのマリーもいる。
そこにアレクサンドルが入って来る。
偏見から自由になった人間になって。
締めのシーンも暗示的で、頭の固い男性たちに見てもらいたい映画だ。
が、面白味がわかるだろうか。