そのマーサを動転させたのはビリーの死だ。
鍋を火にかけ、風呂に水を入れながら、マーサはもの思いにふけり、気づくやあわてて転倒してしまう。
とても他人事とは思えない。
マーサは入院を余儀なくされるが、すでに末期の肺ガンだった。
だが、ここからがマーサの人生を全うするのに大事な話となる。
マーサは、自分の人生を自分らしく生きたいと望んでいた。
その気持をマーサの息子にアンナは理解させ、退院は無理という医師も説得する。
息子と医師を納得させたアンナは、マーサへの告知も引き受ける。
そしてマーサの、自分の部屋で安らかに死にたいという望みが、アンナによるモルヒネの注射で果たされる。
医療も福祉も、本人の意思をかなえてこそである。